吉住 孔佑
NISA・つみたてNISA・iDeCo、どれが良いの?
更新日:2020年5月19日
「NISA(つみたてNISA)とiDeCo、ってなに?どれが良いの?」ーご相談者様から、よくある質問です。
NISA、つみたてNISA、iDeCoのおおまかなメリット・デメリットを比較します!
(読了時間:およそ3分)

1.共通のメリット
まずは3つの制度の共通のメリットについてです。
本来、投資で得た利益に対しては『約20%』の税金がかかります。
しかし、この3つの制度を利用すると、この『約20%』の税金がかからないのです。
これが、NISA・つみたてNISA・iDeCoに共通するメリットです。
2.NISAのメリット・デメリット
NISAのメリットは、年間の上限が120万円までであることです。つみたてNISA・iDeCoと比較し、年間の上限が大きいです。つまり、つみたてNISA・iDeCoと比べて、1年間に多くの金額を投資できます。
デメリットは、投資期間が5年間しか認められていないことです。そのため、上限の累計も、600万円(年間上限120万円×5年間)とつみたてNISAと比べて小さいです。(iDecoは加入する人の職業によって異なります)
また、あくまでNISAの非課税は投資で得た”利益”に関して非課税であるため、”利益”が出ないと制度を活かせない、ということもデメリットといえます。
3.つみたてNISAのメリット・デメリット
つみたてNISAのメリットは、非課税の投資期間が20年と長いので長期でコツコツ積み立てられることです。そのため、上限は800万円(年間上限40万円×20年間)とNISAと比較すると大きいものとなっています。(iDeCoは加入する人の職業によって異なります)
デメリットは、年間の上限は40万円と少額であること(NISAと比較して)と、積立スタイルのみの制度で商品が限られていることです。
とはいえ、投資商品は初心者でも始めやすい長期投資向きの投資信託などに限られているので、安心であるともいえます。
また、NISAと同様あくまで非課税となるのは投資で得た”利益”に関して非課税であるため、”利益”が出ない、もしくは少額である場合は制度を活かせきれない、という点もありまます。
4.iDeCoのメリット・デメリット
iDeCoのメリットはNISA・つみたてNISAと比較して、より”節税効果”が大きいことです。
『掛金が全額所得控除』の対象(これが大きいです!)で、所得税と住民税の節税になります。また、受取時にも「退職所得控除」「公的年金等控除」の対象になります。
とにかく、NISA・つみたてNISAと比較して”節税効果”が大きいのです。
最大のデメリットは、60歳まで原則引き出すことができないことです。掛金の積立を停止したり再開したりすることは可能ですが、資金の引き出しは特殊な事情以外は認められていません。
また、厚生年金の加入状況等により、年間の上限金額が決められていることもデメリットであるといえます。
5.まとめ
とにかく”節税効果”が大きいので、iDeCoはとてもおススメです。
しかし、60歳まで引き出せないことは大きなデメリットです。
そのため、『なんのために?』資産形成するのか、目的が大事です。
「老後資金の資産形成」が目的であれば、iDeCoを活用することが最も良いでしょう。
しかし、老後資金の前に教育資金・住宅資金などの資金が必要になることも考えられます。iDeCoは60歳まで原則引き出せませんので、老後資金より前の資金のためには使えません。
そのため、「ライフプラン」を作成することがとても重要です。
そして、『なんのために?』『いくら?』『いつまでに?』と資金の計画を立てて、
その計画に最適な、運用方法や制度を活用することが大事です。
お得な制度をフル活用するためにも、「ライフプラン」をぜひ作成しましょう!